「歯科助手」講座、合格しました。 (歯科助手に興味のある方だけが読んだ方がいい感じの長文記事です。)

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 「 歯科助手」講座修了しました。

あれ? とも歯科衛生士さんて、歯科衛生士じゃなかったっけ?
歯科衛生士って歯科助手の仕事はできないの??

と、疑問に思われる方、ごもっともでございます。

 歯科助手の仕事は「歯科診療介助」、患者さんの口の中に触ることはできません。
歯科衛生士は、歯科助手さんの仕事は全て出来ます。
歯科予防で患者様の口腔内の処置も出来る国家資格です。

歯科衛生士学校の勉強に、「歯科診療補助」という科目があり、歯科医院などの現場に出ての実習もあります。(歯科助手さんができるのは「歯科診療介助」まで。口の中までは触れません。)

当然、歯科助手さんより深い知識をもって、仕事ができるはず。

なので、歯科衛生士の国家資格があるのに、歯科助手さんの講座を受けるのはとても珍しいと思います。

が、私が今回歯科助手の講座を修了したわけは…

まさかの、

「ブランク長すぎ」。(笑)

 歯科衛生士の仕事を歯科医院で再開しようとすると、けっこうなブランクがあるので、歯科材料や補助の仕方も変わっているような気がするし、
歯科衛生士の資格を持っている以上、やっぱりどこから見てもプロな訳で、あんまり恥ずかしいことにはなりたくないな、と思い、最新の診療について勉強しておきたいと思って「今」の教材を取り寄せたら、歯科助手の講座が修了してしまった、というわけです。(笑)

 最新の治療方法や、主流の考え方などは、歯科の専門誌やネットの検索などでもかなり載っていて、読むことが出来るのですが、
使っている歯科材料や診療補助の実際など書いていない事も多いので、ある程度知っておきたいと思って取り寄せました。

 歯科衛生士の仕事も、意外に専門分野化されていて、
主にブラッシング指導を担当し、診療介助を主に歯科助手さんが担当してくれている職場もあれば、逆に仕事のほとんどが診療補助、という歯科医院もあり、
小児歯科で子供しか見なかった方もあれば、歯周病に力をいれている歯医者さんで患者さんがほとんど大人、ということもあります。
 その他、矯正歯科は、一般歯科とは違う仕事もありますし、市役所等で、みなさんに講習することが仕事、企業で歯科材料の御説明をすることが仕事、等々、
 職場により、新しい知識と勉強が必要になります。

 ということで、診療補助の最新を知りたいと思って、取り寄せた教材ですが、
その目的では、ちょっと失敗でした。

 歯科助手さんの仕事は、まず、「歯科の器具などの名称を覚える」ことからスタートするからです。
 なので、教材もほとんど、歯科器具や材料の名称、歯科診療の流れ、治療によって揃える歯科器具や材料について、などの基本的なものがほとんど。
 新しい診療の補助については、とくに載っていませんでした。

 私も歯科助手さんのことを「分かっていなかったな~」と実感したのですが、
「歯科助手」として歯科医院に就職すると、器具の一つ一つ、使う材料の一つ一つ、が一般ではほとんど使われないもののオンパレードになるため、まず、その一つ一つの名前を覚え、使う目的や手順を覚えていくことから始まります。
 例えば、軽い虫歯で削って詰める時の材料を用意する。また歯根の方にまで病巣がある時に、治療する器具や材料を揃え、手順を追って手渡しする。など、それぞれの症例に合わせて、歯科医師が治療しやすいように介助していく役割です。

 器具一つとっても名称自体が分からないことの連続なので、始めは特にとても大変だと思うのですが、
私のいた職場では、みんな歯科助手経験者で、一から歯科助手さんの仕事を始められた方々ではなかったため、私の中で「知っていて当たり前」感があり…、今思うと、みなさんすごい!
(今さら。(笑))

この歯科助手の講座。
私はもちろん歯科診療に関して、全部正解できましたが、それは歯科衛生士の勉強をしていて、歯科医院に勤めた経験もあるからで、
もし、私が全く歯科医院に勤めたことがなく、現場や器具を知らなかったら、けっこう難しかったかもしれないと思います。

一応、私が通信講座を受けた「ニチイ」さんでは提出問題(レポート1,2と修了試験NO,1~NO,3)が全問正解でなければ、合格にならず、修了証書がいただけませんでした。
(再提出になります)

 私にとって一番勉強になったのは、レセプト(歯科の保険点数)のこと。
今は分かりませんが、私は学校で、歯科の保険点数についてはほとんど習わなかったのと、働いていた歯科医院でも歯科受付の方がして下さっていたので、「こうなっていたんだ」と新たに勉強になった部分が多くありました。

 それでは折角なので、「歯科助手」の仕事を書いてみます。

歯科助手とは、

歯科医院で、歯科医師のアシスタント業務をする仕事。

具体的には、
(診療のアシスト)
・治療に必要な器具、材料等を準備しておく
・歯科医師が治療しているときにバキュームを持つ
・治療器具を順番にタイミング良く器具を手渡しする
・患者様の様子を見て、声を掛け、お話を聞く
・歯の型を取る時、その材料を練る
・歯の型を取った材料に、石膏を流し入れ、固まったらはずす
・歯に補綴物を付ける時、そのセメント等を練る
・治療器具を片づけ、洗い、滅菌する
・治療に使うワッテ(綿)など材料等の補充
・診療に使うタオル等の洗濯
・診療室、待合室等の清掃
等々。

(受付業務)
・患者様の保険証確認、予約を取る、など接客業務
・カルテだし
・電話対応
・会計業務
等々。

(技工所・歯科材料の業者とのやりとり)
・歯の補綴物の発注、受け取り
・残り少なくなった歯科材料等について発注、受け取り
等々。

(診療時間)
・その歯科医院による。
お昼休みが2時間ぐらいと長く、その分診療時間(勤務時間)が遅くに延びている歯科医院や、交代制を取っている歯科医院、などもあり、それぞれ形態が異なります。

(人間関係)
・歯科医師、
歯科衛生士(いない場合もあり)、
歯科技工士(外注の場合もあり)、
歯科受付(歯科衛生士や歯科助手が兼務する場合もあり)、
という歯科助手の人間関係の中で仕事をすることがほとんど。
 歯科医師との相性、歯科衛生士との関係が上手くいくと、快適ですが、一つの空間で、長く近く(バキュームを持つなど診療のアシストに入る時は1m以内くらいの距離感)にいて仕事をすることになるため、先生や仕事との相性があると思います。

(職業として)
一人でする仕事ではなく、チームであったり、先生のアシストとしての仕事になるので、縁の下の力持ち的な要素の強い仕事です。
はじめは覚えることも多く、大変なことも多いと思います。

 歯科医院のスタッフ、イコール、歯科医院の看板、になるので、面接の時点で、
先生に「看板」として認められないと、雇われないということはあると思います。
 とくに美人というよりは、感じが良い女性、その歯科医院にいらした患者様に、感じよく安心して治療を受けて頂けるかが基準だと思います。

 (「歯科衛生士」と「歯科助手」の違い)
 歯科衛生士は、専門の学校に(現在は3年)通学し、国家試験に合格して資格を取得した者。
 歯科診療補助業務の他、歯科予防処置として、口の中に触り、歯石除去やフッ素塗布など一定の処置をすることが可能です。

 歯科助手には国家資格がありません。
民間の資格があります。無資格で働けますが、歯科医院の治療ではほぼ、専門用語のような言葉が多く使われるため、あらかじめ勉強しておくという意味で使われているようです。
 歯科医院の中での仕事では、患者様の口に触れることができない、というのが特徴だと思います。

 (就職)
歯科医院はコンビニの数より多い、ということもあり、歯科助手の求人は多いと思います。
 ただ、仕事の相性や、人間関係の相性があり、
向いている方には向いていますが、辞められていく方も多い仕事だと思います。

 年齢が上がってきても勤められるか、ということに付いては、その歯科医院先生のお考えなので、一概には言えません。

 ただ個人的には、長く同じ所に勤めていて、年齢が上がったから辞めさせられた、という話はあまり聞いたことがありません。
 歯科医院の先生は、スタッフに長く勤めてもらい、安定した職場で患者様に安心感を与え、同じスタッフで長く仕事をしたいと考えていることが多いです。
 いつもスタッフが変わることは、患者様にとっても違和感がありますし、先生にとっても常に慣れないスタッフと仕事をすることになり、気も遣い効率も悪い、ということになります。

 年齢が上がれば再就職は難しくなっていくという面はあると思いますが、それはどの職業でもさほど変わらない面があると思います。
 院長先生との信頼関係を築いていると、同じ歯科医院に再就職、ということもあります。

 歯科助手の仕事は覚えることも多く、人との間で気を遣い、大変なところもありますが、慣れてしまうと、いろいろな職場で順応できるということもあると思います。

 

実は「ニチイ」さんで講座を受けたのは、他にも資格を取っていて「受講生割引」があったから。(笑)
私がニチイさんを受講したもう一つの講座の記事はこちら。
『「ヘルパー2級」の資格を取りました。』

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