歯ブラシ、同じ「ふつう」でも硬さはマチマチ。 やっぱり選ばれる、「ふつう」。

 何かを選ぶとき、「ふつう」は魅力的な言葉だと思います。

「かため」、「ふつう」、「やわらかめ」。
よく分からない時、とりあえず「ふつう」で。

日本人だからか何か分かりませんが、この一般感、守備範囲広そうな感じに惹かれます。(笑)
エスニックジョーク(その国の国民性を表す笑い話)で、遭難しかかった船から乗客を飛び降りさせるのに、
アメリカ人は「今飛び込めば、あなたは英雄です」と言えば飛び込む。
イタリア人には「美女たちも泳いでいますよ」と言えば飛び込む。
フランス人には「決して海に飛び込まないで下さい」と言えば飛び込む。
ドイツ人は、「規則ですから」と言えば飛び込む。
日本人は…、
「みなさん飛び込んでいますよ」と言えば飛び込む。
というのがありましたが、(笑)
「やわらかめ」を買おうかと思う時も、「かため」を買おうかと思う時も、
なんとなく迷わされ、心惹かれる存在、それが「ふつう」。(一般的。(笑))

 先日「かため」の歯ブラシの記事を書いたので、今日は「ふつう」の硬さの歯ブラシについて書いてみたいと思います。
(前回記事、「かため」の歯ブラシ記事はコチラ。 ただ4000文字を越す長めの記事になってしまったので、興味のある方だけお読みください。)
(自分で書いておいてなんですが。)
(実はまだ書きたかったのですが、これくらいにしておきました。(笑))

(あまり長い文がつづくと負担なので、今日の記事は短めにします。)

 さて実は、歯ブラシの毛のかたさ「ふつう」、と言っても、メーカーによりその硬さは様々。
「ふつう」と書いてあっても、結構かたいな、と思う歯ブラシもあれば、
意外なやわらかさに驚くものもあります。

私個人的にですが、昔からある歯ブラシの「ふつう」の方が、若干「かため」の印象、
最近でてきたものは、同じ「ふつう」でも微妙にやわらかめに感じています。

 患者様の歯ぐきの状態が良く、磨き方が上手で、少し硬めの歯ブラシをお望みの場合でも、
この「ふつう」の中から硬め(歯垢を落としやすいような弾力のある硬さ)の歯ブラシをお渡しすると、
そのシッカリした弾力に患者様も満足されやすいようです。

 歯ブラシの毛のかたさを変える時に思うことですが、
「やわらかめ」を使っていた患者様が「ふつう」にすることよりも、
「ふつう」を使っていた患者様が「やわらかめ」を満足して使えるようになることの方が、抵抗があるのかなと感じています。

 「歯磨き」は、ブラシで擦って汚れを落とす、という感覚がありますし、
かきとる力はやわらかめより普通の方が強いので、
汚れ落ちは「ふつう」の方がいい、という感覚も間違いではないと思います。

 さて、そんな「ふつう」の歯ブラシ。 歯科衛生士として考えても、
実際、使い勝手はいいと思います。

とも歯科衛生士さんも「ふつう」の歯ブラシ、多くの患者様にお勧めしてきました。

歯ぐきに傷がつきやすいとか、歯ぐきの炎症が重い、とか、
やわらかめの歯ブラシの方がおススメの患者様もいらっしゃいますし、
今はやわらかめの歯ブラシがよく勧められる傾向にあると思いますが、
「ふつう」も用途広く、虫歯予防にも歯周病予防にも最適。
もちろん患者様の磨き方や、歯ぐきの状態、体質等にもよりますが、お勧めされることの多い歯ブラシだと思います。

 そんな「ふつう」の歯ブラシ。
特徴は何といっても、「弾力」。

毛のかたさ、「やわらかめ」と「ふつう」の違いは、
単に毛のかたさにあるのではなく、その毛がいかにしなるか、
しなって戻ってくる力が強いか、
というところにあると思うのですが、
その、しなってから戻ろうとする力が適度に強く、歯垢をしっかり落としつつ、歯ぐきを傷つけない強さ。
それがお勧めの「ふつう」です。

 歯科専用歯ブラシの「ふつう」には、
この適度な弾力、しなり歯垢を落としやすく、傷つけにくいものも多く揃っているので、
口の中に異常がなく、かかりつけの歯科衛生士さんに「ふつう」の歯ブラシをお勧めされた際には、
ぜひ、「ふつう」の歯ブラシの弾力を感じて、新しい発見。
楽しんで歯磨きをしていただきたいと思います。

 

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