歯周病。 30歳代は、運命の分かれ道



 歯周病対策、どこからスタートすればいいか、ということには、個人差があります。
子供の頃から毎日、きちんと歯垢を落とし、歯科医院に通って定期的にケアを受け…、ということをしているに越したことはありませんが、
まあ、そんなに理想通りでない方も多いと思います。(笑)
とにかく、気が付いた今、今日からがオススメ、というところです。
 それでも危機感を感じられない方には、もう一押し、
もっと若くても歯周病で抜歯する方はいるので、明確に30歳から始めましょうとは申し上げられませんが、
少なくても30歳代ではスタートしていた方がいいという理由を今回は書いてみたいと思います。
(それより若い方も安心せずに今日から始めて下さい。)

 厚生労働省の統計で見ると、
歯周病による抜歯は、40歳代で目立ち始め、50~60歳代は抜歯数の多さのピーク、
70歳代以降も抜歯は続きますが、もはや失う歯さえ無くなった、という理由で減少していき、
80歳代の約半数が一本も歯のない状態となっています。

ただ、「年を取ったら入れ歯」ということを当たり前だと思うのは、違います。

 スウェーデンでは、80歳での平均残存歯数は約20本ほどだそうです。(日本の約2倍)

スウェーデンは、1970年代に国家的に予防歯科を取り入れ、それまで日本とほぼ同数ほどあった虫歯や歯周病での抜歯数を激減させました。

それにより、何も調子の悪くないときにも、定期的に歯科医院に通って、歯周病にならない歯の磨き方を習い、歯石除去、歯のクリーニングを受け、歯ぐきの状態をチェックしてもらう等の予防歯科を行うことで、
歯周病での抜歯数は大きく減らせることが分かっています。

ただ日本では、予防歯科が国家的に導入されていないため、
このことが歯周病が防げる、大切なことだという情報が少なく、

分かっている方だけが歯科医院に定期的に通い予防できている、という現実があります。

お知らせするための啓蒙活動も行われていますが、国民一人一人全員にその真価をお伝えしきれるところまでは、浸透していないというところかも知れません。

 さて、予防歯科を始めるのは、定期的に歯科医院に行く、ということなので難しくありません。
これで歯周病が防げると考えると大変お得です、と申し上げたいと思います。
家で行う、歯周病の治療や予防のできる歯の磨き方も大切ですが、
それを教わる「ブラッシング指導」は、歯科衛生士のいるところであればたいてい教えてもらえるので、
今まで受けたことのない方は、ぜひ歯科医院で「ブラッシング指導を受けたい」と希望してみていただきたいと思います。

 歯周病予防は20歳から始めればよりよいと思いますが、少なくても30歳代になったら意識して歯科医院に通い始めるべきだと思います。
20~30歳代で歯周病で抜歯される方も、現実にいらっしゃるので、これで間に合うとは言いませんが、
多くのかたが抜歯することになる平均に合わせて考えてみると、
少なくても今、30歳代のかたは、ここで歯科医院に通って予防歯科を始められるか、放置してしまうかは、
今後歯周病で歯を失うか失わないか、に大きく影響すると思います。

 以前は、このような情報が今よりももっと知られていなかったため、
高齢になると歯科医院で多くの歯を抜歯するということが頻繁に行われていました。
とくに虫歯が無く、歯科医院に行かないような方は、一気に歯を無くしてしまうことが多かったと思います。
現在は、以前より情報も広まりを見せ、抜歯数も減少してきています。

 歯周病予防は20歳からでも、それ以降でも始められます。
現在は、どこも調子が悪くなくても歯科医院に定期的に通い、ケアをする人は全く珍しくありません。
虫歯が一本もなくても歯科医院に行きましょう。

 まだ定期的に歯科医院に通院していない方は、どこも調子が悪くなくても、ぜひ、
「どこも調子が悪くないんですけど、歯石を取ってもらいたいと思って」 とか、
「どこも調子が悪くないんですが、歯のクリーニングしてほしくて」、
「ブラッシング指導を受けたい」 というような電話を歯科医院にして、
予約を取って通い、歯周病を防いでいただきたいと思います。


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