1, ココから順番に書いています。(歯周病) 

 日本人の多くの方が毎日、歯を磨きますが、8割の方は歯周病にかかります。

その主な原因を、「歯の汚れ」、と一言でいってしまうのは簡単ですが、
では具体的に、どうやって歯周病にならないようにしていけばいいのか?
ということになると、情報を得にくいところです。

 歯と歯ぐきの間を磨くといいと言われ、磨いているが、
歯周病が、不安。
という方は多くいらっしゃいます。

 これは現在、歯周病予防のためのブラッシング指導などを歯科医院がしても、保険適用が限られている等あまりお金にならない、ということが原因の一つかもしれません。

また「ブラッシング指導、自費でも大体一回2500~3000円位のところも多いですよ。最初は3回ぐらい入るといいですよ。」などと言われても、
そもそもブラッシング指導は、お金を出して受けるほど大切なことなのか、ということ自体、情報の広まっていないところで、知らない方も多く、お勧めしても患者様に喜ばれないということもあります。

 でも、実はブラッシング指導に通い、歯垢を落とす方法を覚えて、歯科医院で定期的にケアを受ければ、
多くの方の歯周病は予防でき、高齢になっても御自分の歯で食事をすることができます。

実際にスウェーデンではこの重要性に注目し、1970年代に歯科医院のケアとブラッシング指導などの予防歯科を国家的に導入して、それまで日本と同数ほどであった歯周病や虫歯での抜歯数を激減させました。

結果、現在80歳での平均残存歯数は、日本で約10本に対して、スウェーデン約20本。
それだけ歯を失うことが減り、入れ歯などを使わずに御自分の歯で食べられていることになります。

1970年代と言えば今から40余年前ですから、そのころ30~40歳代であった方々が現在80歳になり、この結果を出しているということです。

ただ日本では、国家的には予防歯科を取り入れていないため、
ブラッシング指導を受けて、歯周病予防の磨き方を聞いたり、歯科医院に定期的に通って歯石除去やクリーニングなどのケアに通う、という予防歯科をできるかどうかは、それが重要だと言うことを知っている、という個人の知識と意思にかかっています。

 このようにすれば、80歳になっても御自分の歯で過ごせることが多い、と知る方々は多くの場合、何も調子が良くなくても、定期的に歯科医院に通うことを選択されます。
高齢になっても御自分の歯を残したい方には、口の中が健康でも歯石除去やクリーニングを希望して歯科医院で定期的に診てもらうのがいいと思います。

 サイト上では、 皆様全体に向けて、「歯と歯ぐきの間につく汚れを落とすようにします」
とは言えても、口の中は一人一人違います。
 歯ブラシを、弊害なくその場所に安全に的確に当てて磨き方を覚えるのは患者様お一人では意外に難しいので、実際に、歯科医院に行って御自分に合った方法をみてもらいながら具体的に教えてもらう必要があります。

このサイトでは実際に皆さまに会って、お一人お一人にあったブラッシング指導をすることはできませんが、歯科医院に直接通院して頂くことを前提とした、参考資料として、
歯周病はどのようなものなのか、予防のための方法などを、少し記事にしてみたいと思います。

「歯周病を防ぐ基礎知識 (全10記事)」
次、『2, 歯垢(プラーク)について。』 にお進み下さい。

 

 

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『なぜ、「普通?の歯の磨き方」では歯垢が落ちないのか、検証してみました。(3面磨きの方法)』

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『なぜ、開いた歯ブラシは取り替えるべきなのか?』

・ テレビ番組で紹介された歯ブラシ。
『マツコの知らない世界 歯ブラシの世界 ①「歯ブラシ」紹介』

・ ブラッシング指導の詳細を見てみたい。
『9, 後半 「歯周病予防の歯の磨き方。ブラッシング指導。」 詳細。』

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『実はスゴイ! 「フロス」』

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