「高密度植毛」の歯ブラシ、メリットとデメリット。



 今回は、主に「やわらかめ」や「ふつう」の歯ブラシの参考に、「高密度植毛」の歯ブラシについて、書いてみたいと思います。

  歯ブラシには、「高密度植毛」といって、毛の一束の中の本数を多く植毛しているものも多くあります。 
歯科用歯ブラシでも市販の歯ブラシでもよく見かけるようになりました。

先日お伝えした「ルシェロ歯ブラシ」も高密度植毛、「テペ歯ブラシ」も高密度植毛、
(記事はこちら。
● 「ルシェロ歯ブラシ」 → 『「ふつう」 の歯ブラシ』 
● 「テペ歯ブラシ」 → 『「やわらかめ」 の歯ブラシ』 )
市販の歯ブラシも、ライオンさんでもサンスターさんでも高密度植毛を販売している、というような感じです。

 高密度植毛とは、読んで字のごとく、同じ面積の範囲でも、多くの本数のナイロン毛が植えられている歯ブラシのことで、一つの毛束の中の本数が、普通よりも多く、密度が高く植えられています。
(えー…、要するに「高密度植毛」です。(笑))

この高密度植毛のメリットは、
一般の歯ブラシと同じように歯磨きしても、高密度植毛で本数が多くある分、毛先が何度も当たるような効果があって、歯垢が取れやすくなること、と、
多くの毛先が一度に歯面や歯ぐきと接着することになるため、その分、広い面積で圧を受け止めることになり、
当たったときの圧が分散されて、力の入れすぎによる弊害(傷等)を回避しやすい、ということなどで、

歯ぐきへかかる圧の負担を少なくしながら、少しでも多く歯垢が取れる、利点を
主に「やわらかめ」の歯ブラシ、「ふつう」の歯ブラシで活かそうと採用されていることが多いと思います。

 デメリットとしては、あまり本数を増やしすぎて密度を高くし過ぎると、一本一本の毛と毛の間に隙間が少なくなるため、磨く歯に絡む感じが少なくなりがちなこと。

 例えば、毛糸を編んで作るアクリルたわし、などを思い浮かべていただくと分かり易いかと思うのですが、

食器を洗うアクリルたわしは、アクリルの毛糸を編んだだけのセーターのような一枚の生地で、これで食器を洗うと、
コップなど洗剤が無くても綺麗になるということで、よく使用されるようになったものです。
 我が家にも私がアクリルたわしを作ろうと思って、100円ショップで買ったまま放置され、
あれはいつになったら  「たわし」 になるんだろうかと思われるアクリルの毛糸の玉あるのですが、(笑)
(私が編まなければずっとアクリルたわしにならない。(笑))
アクリルたわしは、セーターのように編んで適度な大きさにした一枚の物で、毛糸の繊維や編み目の隙間が多く、そこに汚れが引っかかることで汚れが落ちる、という構造になっています。

これが目の詰まったサラサラのYシャツ生地などだったら、汚れが引っかからず、食器の汚れは落ちづらいのですが、
適度に目が粗く、そこに汚れの入るスペースがあることで汚れがとれる。
セーターとして使うなら、この目に(熱伝導が少なく断熱効果の高い) 空気が多く引っかかることで、保温効果がある、というような、生地の特徴があり、
適度に目が粗く密度が低いには低いなりのメリットがあるわけです。

高密度植毛も、機械的に何度も同じ所を擦れるという効果は、本数が多い分あるのですが、
あまり過度に本数を多くしてしまうと、そこに隙間がなく目が詰まっている状態になってしまうため、空気や汚れのようなもの、つまり、他のものが入るスペースが少なくなってしまい、磨いてみると、歯に絡む隙間、余裕がないという感覚になります。

また過密すぎると、一本一本の毛と毛の間の隙間が少なく自由に動くスペースが小さく限られるため、
あまり動けずに毛束全体が一本の毛のように一体化して動き、太い毛束全体を一本として撫でられているようでほとんど歯に絡まない、とても磨き心地の悪いことになることがあります。

なので、高密度植毛といっても、本数をひたすら増やせば良いというものではなく、
そこには適度な隙間が必要になります。

高密度植毛の歯ブラシにもいろいろな密度のものがあるので、その中で適度な物を選ぶことも必要で、あまり高くなりすぎない毛束の本数や密度の見極めも、使い勝手には大切なことかと思います。

 ただ適度に毛の本数を増やした高密度植毛の歯ブラシは、
多くの本数で歯垢を除去でき、また、広い面積で圧を受け止めることにより刺激を少なくすることができるので、
歯ぐきを傷つけにくくしたい柔らかい毛の歯ブラシには向いていて、
歯茎の炎症を起こしている歯周病用の歯ブラシや、歯ぐきを集中的に磨きたい歯周病予防の歯ブラシで多く採用されています。

すぐに歯ぐきの表面が傷ついて痛くなってしまう、などというときには、刺激が少なく使えるというメリットがあるので、
毛先を動かさず、力を抜いた優しい圧で、御自分で使って磨きやすい感じのする高密度植毛の歯ブラシを選んで使われてみてもいいかもしれません。


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