ブラッシング指導、「結果は、25年後」

 歯周病は若いうちにはあまり進行せず、
長い年月を掛けてじわじわ骨が溶け続け、
ある程度年配になってから、気づいたら重症になって(ほとんど骨が溶けて)いる、
ということの多い病気です。

 なので、歯周病の症状が出る前のブラッシング指導では、
これから、遠い将来に困るであろう病気の予防をする、
という気の遠くなる話で、
磨かなくてもあまり虫歯にならない患者様など、
その真価は伝わりにくい。
(全く実感無し。)

 それでも、相手の患者様の本当の幸せを考えて、段取りを組んでおく、
というのが、歯科衛生士の仕事です。
(コチラの記事、『将来を見通す、「ブラッシング指導」 の舞台裏』

25年後、「あの時、教えてもらっておいて良かったな」、と患者様が思って下さるかどうかは分かりませんが、
少なくてもその未来像が、歯科衛生士の中にはあったほうがいいと思います。

 「本物」という言葉が、当てはまるかは分かりませんが、
それこそ20年前の記憶であったり、何十年前かの昔の記憶が、今の自分を救ったり、支えになったり、気づきになったりすることはあります。
人には何かしらそういう経験があるのではないか、と思います。

 歯周病のことは、歯科衛生が専門ではない今の患者様にとっては想像もつかないことかもしれませんが、
自分自身が何を目標にし、どんな気持ちで患者様に接するのか、
それこそ、自分が「本物」であるかを意識して歯科衛生士の仕事をすることができれば、
患者様の未来も、良くなるように思います。

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