なぜ、開いた歯ブラシは取り替えるべきなのか?



 歯磨きの方法には、歯ブラシの毛の「毛先」を使う方法と、「側面」を使う方法、その両方を組み合わせた方法がありますが、
 「歯垢を落とす」という目的で主に「毛先」が使われることも多いです。

 毛先を用いた歯垢除去の方法では、
「毛の断面」が直接歯垢に当たった時が一番、歯垢の取れる状態ですが、
その時の毛は真っ直ぐ直線で歯垢をとらえなければ、歯垢を落とす効果が薄くなります。

よく毛先が開いたら、歯ブラシの取り替え時、といいますが、
歯ブラシの毛先が開く、ということは、毛が曲がっている、つまり、直線で歯垢をとらえることが出来ない、ということです。

これを写真で見ると、

歯ブラシの真っ直ぐな「直線の毛」は、

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自分の狙ったところの歯垢を的確にとらえられますが、

 一方「曲がった毛」では、

P1030548

歯垢をとらえることが難しい、だけでなく、歯垢をとらえたときの掻き取る力も入らないことが写真で分かると思います。

P1030554

P1030549

 同じ時間、同じ方法で、歯ブラシを当てて歯磨きをした場合、
毛先の開いた歯ブラシと、新しい歯ブラシでは、取れる歯垢の量に格段の違いがあります。

 また開いていないブラシでも強すぎる圧でギュッギュっと歯を磨いた時、
強く押しつけすぎて毛先が、逃げるように広がってしまっては歯垢は落ちませんし、
例え当たったその部分だけの歯垢は取れても、強く擦れて、歯を削ったり、歯ぐきをすり減らせてしまったりします。

例えば、靴磨きのブラシなど、少し毛先が開いていた方が、当たりがソフトになって使いやすい、 などということもありますが、
「歯磨き」に関して言えば、これは当てはまりません。
 全体を優しく擦ってツヤを出す、という「靴磨き」の要素ではなく、
ぬるついて歯に絡みつく歯垢を的確に落とし、適度な力加減でマッサージされる必要があるからです。

ちなみに、これは歯を磨くときの注意点になるかと思いますが、

歯ブラシで磨くときは、力を入れすぎると、口の中にも弊害がでます。
その主なものには、
「歯ぐきが擦れて後退する」歯ブラシの毛が歯ぐきに擦れて薄くなっていくもの。
 こういう弊害は、毛先を使った磨き方でもなりますが、側面を使った磨き方でも、ローリング法などで、力を入れて歯と歯ぐきの間を何度も擦ったために、その部分の歯ぐきが薄くなってなくなり、歯根が露出した状態になったりする、ことなどがあります。

 歯と歯ぐきの間にある「歯垢」を落とさなければ、高確率で歯周病にかかりますが、
歯ブラシや歯間ブラシが強く当たりすぎると、その部分の歯ぐきが薄くなり、後退するということもあり、歯磨きの仕方は歯科医院でブラッシング指導を受けられることはもちろん、御自分で鏡を見ながら気を付けられることが大切だと思います。

また、一年間の歯ブラシの使用本数の平均は、一人当たり、
ドイツ 約20本
韓国  約 8本
に対して、日本では約3.5本だそうですが、
ここで「もったいない」精神を発揮するのは、お勧めしません(笑)。

開いていない歯ブラシでも、古くなって毛の弾力が無くなってしまった歯ブラシでは、新品のものより歯垢除去能力が大きく落ちますので、効率を上げるためにも、使い始めたときよりだいぶ弾力が無くなってきたなと感じる歯ブラシは、ぜひ新品に取り替えて磨いて下さい。


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・ 『なぜ、「普通?の歯の磨き方」では歯垢が落ちないのか、検証してみました。』

・ 『実はスゴイ! 「フロス」』

・ 『なぜ、歯垢は落としづらいか』(バイオフィルム)


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