歯周病の対策 (歯垢を取ることと習慣化)

 歯周病対策は、主原因である「歯垢(プラーク)」を取り除くことが一番有効です。

喫煙、糖尿病をお持ちの方など、他要因のある方もおられますが、
歯垢除去は誰もに共通、最大の主原因で、これが出来れば歯ぐきはかなり良い状態に改善することが多いので、まずはそこに注目してみましょう。

 歯垢除去には、主に2つ。
家庭でする歯ブラシ等をつかったものと、歯科医院で行う機械を使った清掃などのケアがあります。

 まず、歯科医院でのPMTC(機械と使った歯の清掃)等、定期的にかようことが必要ですが、
これは、それぞれの症状に応じて歯科医院でみて処置してもらえますので、
患者様のすることとしては、定期的に歯科医院に通う、ということ。
 同じ歯ブラシを使って同じように磨いても、プロのケアの入った歯面は表面のザラつきなどが取れて滑沢化していて、歯ブラシの効果、歯ぐきの健康状態が簡単に良くなりやすいので、
歯ぐきの健康を保つのには大変有効です。
ぜひプロにお任せして通院して下さい。

もう一つ、歯周病にかかると歯科衛生士がブラッシング指導に入ります。
これは、歯周病にとても有効なブラッシング方法で、歯周病菌を取り除くように、ご家庭でする歯ブラシ等を使った清掃をすることですが、
一番、患者様自身の意識が必要なところです。
ただ、難しく考えると、どんどん深~い世界に入っていけるブラッシングですが、
歯周病予防、治療には、普通の?歯の磨き方ではなく、歯周病の原因菌を取り除ける磨き方が有効です。

最初は慣れない磨き方で戸惑いもあるかと思いますが、初めからはりきって高い天井を目指しすぎると、途中で負担に感じ過ぎて挫折します。
コツさえつかめば、手の抜き加減も分かるようになるので、サボれるところもあるに違いないと信じて(笑)、
まずは、担当の歯科衛生士さんの指導通りの「磨き方を覚える」ところから始めて下さい。

歯ブラシをする習慣のある方も、ない方もおられるかもしれませんが、
この「習慣にすること」と、「磨き方を覚えること」を切り離して考えるといいかもしれません。

今までのやり方を変えて「覚える」ということだけでも大変なのに、これを365日これから永遠に…、
と考えると挫折しそうです。

今、歯周病で炎症のある患者様は、まず、その炎症が引くまで頑張ろう、とか、
軽度の歯周病の患者様は、まず、磨き方だけでもマスターしよう、というところに目標を定めます。

磨き方をマスターしておけば、今後知らずに歯周病が進んでしまった場合に、すぐ歯垢を取ることが出来、
そのときから磨き方をマスターし始めて、ひどい場合抜歯の危険、歯周病の進行と戦いながら、磨き方も覚える、という状況を回避できますし、
歯周病と戦い中の方は、「とにかく炎症が引くまで集中的に」と思うことで、目標をたてることができます。

 初めから、「丁寧な時間をかけたブラッシングの方法を完璧に覚えて、かつ毎日の習慣にする」、という理想的な高い目標を立てると、必ずしもこなせる方ばかりではなくなるので、
一歩一歩、御自分のできるところから、歯周病対策をしてみるのがいいと思います。

 

歯周病改善に効果的な歯垢の取り方、注目ポイントを書いてみました。
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