平成25年1月28日放送のテレビ番組、「モーニングバード」で石原良純さんが、歯周病の最先端治療について取材していました。
「東京医療再生センターの清水智幸院長」を訪ね、
病的口臭の原因のうち一番多いのが歯周病で、三十歳以上の8割が感染しているということを教わった後、 良純さんの口の中から、歯垢を取りだし、顕微鏡で見て、「生きている細菌」の元気に動く様子を確認。
これが歯と歯ぐきの隙間にたまり、歯ぐきと骨を破壊して歯周病をおこす、と説明を聞きます。
歯周病の悪い方には心臓病(心筋梗塞)も多く、他の疾患になる危険性も高いことを指摘された後、
いよいよ最先端の治療法について。
「歯周病の治療は、歯垢を取り除くこと」で、通常半年から1年近くかかりますが、
それを1日で完了させる、という歯周病の最先端治療法「ペリオド」(period)。
超音波、レーザー、アミノ酸噴射の3つの治療器機を組み合わせて治療します。
まず超音波で細かい歯垢を取り除き、次にレーザーを使って除菌、最後にアミノ酸の高圧噴射で残った歯周病菌を吹き飛ばして、およそ2~3時間で治療完了。
アミノ酸噴射では、回りの組織を傷つけることなく、歯垢だけを選択的に除去出来るのだそうです。
お値段てきには、全部歯が残っている方だと、自費(保険がきかない)で30~60万円。
で、歯垢はすっかり除菌されます。
ただ、歯垢は細菌の塊なので、いったん減らしたとしても、また増えてくるのが通常のこと。
もちろんペリオドをした後も、時間の経過と共に、細菌はまた増殖を始めます。
その後のお手入れが最大の課題、というところです。
歯垢の増殖を抑えるのには、毎日の歯ブラシ+歯間ブラシ(又はデンタルフロス)をつかうことによって50パーセントほど口の中の歯垢を落とすことが出来るとの話でした。
この治療法を受けるかどうかは別ですが、情報としては知って良かったです。
歯周病治療を1日で完了する「ペリオド」の治療法は私もはじめて聞いたのですが、
歯垢の細菌自体は、ペリオドで一度菌数を減らすが、またその後も増殖し、完全に取りきれる訳ではない、と聞いて、
正直、ちょっと納得しました。
そんな夢のような機械は、まだですよね。
デメリットはないのか、など興味がわいてきます。
歯周病治療は確実に進化しているようですが、費用を考えると、高価なのがネックです。
予防でも気軽に使えるくらいのお値段になる日も、そう遠くなければいいな、という願望はありますが、「1日で完了する治療法」ができ、それをその値段で、「するかしないか決める」という選択肢が出来て、良かったと思います。
歯周病で、「このままの清掃状態なら、抜歯しかありません」という時など、どうしても残したいと切望する方には、当面の切り札になるかも知れません。
歯周病は、重症になればなるほど、治療が困難になり時間もかかります。
今までは一日で治療が終わるなどということはなく、半年単位で経過を見たり、その間の清掃の状態で、また悪化したりなど、歯科衛生士とも二人三脚、「長いお付き合いになる」と言う感じで治療が進められるような病気でした。
ただ、歯周病は一度治療して治った後でも、歯垢がついて状態が悪ければ何度でも再発します。
歯科衛生士としては、その後の歯磨き、歯垢除去の重要性を患者様にご理解頂き、その後の歯ぐきの状態をいかに健康に保てるのかが、一番の課題になりそうです。
このペリオドを施術してもらい、細菌数を減らした良純さんの、締めのコメントは「只今、細菌増殖中」でした。
細菌(歯垢)を落とす日々のブラッシングが、一番の歯周病治療、ということは今後も変わりなさそうです。
歯周病についての説明は、ここからしています。ご覧になっていない方はぜひどうぞ(^^)。
『1,ココから順番に書いています。 (歯周病)』