「やわらか歯間ブラシ」 小林製薬。 2

今回は、「やわらか歯間ブラシ 小林製薬」。

前回記事とは、ちょっと違う角度で書いてみようと思います。
(前回記事はこちら 「やわらか歯間ブラシ」 小林製薬。)

「やわらか歯間ブラシ 小林製薬」 について。

 小林製薬の「やわらか歯間ブラシ」は市販品で、歯垢除去という観点から見ると、歯科用の歯間ブラシのようにあまり細かく取ることは出来ません。

第一には上下左右の四方向にしか、「ブラシの毛」そのものが付いていないこと。(歯科用の歯間ブラシはだいたい360度ナイロン毛が付いています。)
また「ブラシの毛」が、シリコンで作られており、
歯垢除去の効果を意識して作られているような毛先というより、シリコンをそのままブラシの毛状の形にしたように見えます。

なので、「歯垢除去」、
歯間ブラシを挿入することで「より多くの歯垢が取れるように工夫された歯間ブラシ」という観点からすると、
評価は高くないと思います。

 ただ、逆に歯垢の取れる歯科専用などの歯間ブラシには、
芯のワイヤーが歯ぐきに刺さって痛い思いをすることがある、という、欠点がある場合も多い。

 実際には、このことが嫌で、歯間ブラシを使わなくなるという方も少なからずいるのではないかと思います。

 この欠点をだけを取り上げると、
ワイヤーが刺さることがあるものと、「やわらか歯間ブラシ」では、
「やわらか歯間ブラシ」の方が上だと思います。

 歯ぐきに刺さって痛い思いをすることが少ないのです。

 当然ですが、歯間ブラシを「全くかけない」のと、「少しでもかける」のは、違い、少しでもかけた方が歯垢が取れて口の中の菌が減り、病気になるリスクが減ります。

 痛い思いをするから歯間ブラシをかけるのは嫌だ、と思う方は意外に多いので、
全く使わない方々が、使用するようになる、ということを考えると、
口の中の清掃状態を上げることが出来るかもしれません。

 「歯間ブラシ」のワイヤーの問題には、歯科衛生士も悩みますが、
太めの歯間ブラシよりも、SSSタイプやSSタイプなど、細いタイプは、歯間の狭い空間に入れることが難しく、
このタイプの歯間ブラシをお使いになったことがある患者様なら、多くの方が、

「歯ぐきに刺して痛い思いをした」ことがあると思います。

 歯周病が進行し、歯槽骨が溶けて、歯と歯の間は空いてきます。
年配になり、さらに年齢が上がるにつれてこの歯と歯の隙間は広がってくつことが多いですが、なるべく歯周病の進行を防ぎ、歯を長くのこすために、歯間のプラークを除去したいところです。

水圧を利用して歯間を清掃したり、フロス等で、歯間を磨くなど、歯垢除去の方法もいろいろ考えられ、歯間ブラシ以外で歯と歯の間を清掃する方法もありますが、
特に細いタイプの歯間ブラシ自体を、全く刺すことなく安全に快適に使えるようになる、というのはまだ難しいのかな、と感じさせる製品もあります。

「歯ぐきに優しい!」という「やわらか歯間ブラシ」の着目点自体はとてもニーズがあるので、
研究が進んで、歯垢が多く取れ、かつ、歯ぐきに刺さることなく快適に使える歯間ブラシが出来るといいな、と思います。


Tepe 歯ブラシ 使用所感2

今回は記事で書いた「Tepe(テペ)歯ブラシ」の使用所感。

その本記事とは、ちょっと違う角度で書いてみようと思います。
(本記事はこちら 『スエーデンで80%シェア 「TePe (テペ) 歯ブラシ」』

「Tepe(テペ) 歯ブラシ」 について。

 Tepe歯ブラシはスウェーデンで、歯科大学とTepe社が多くの歯科医師や歯科衛生士の協力のもとに開発し、スウェーデンで80%近いシェアを誇るという歯ブラシ。
前回、使用所感を書いたのですが、
歯ブラシの使い勝手の他に、思うことは、

 今までと全く違う使用感の歯ブラシに、患者様個人が、どう反応するかが一つのポイントだと思います。

まず、「毛がやわらかい」(エクストラソフト)ことをどう感じるか、なのですが、

 今まで「歯を磨くこと」イコール「歯の汚れを擦り落とすこと」、と、とらえて毛先が強く当たる感覚を当然だと思っていた方が、今日から急に「超やわらか」な毛の感触になじむのは意外に難しいかも知れない。というところです。

 多分「理屈」ではすぐお分かりいただけると思うのですが、

 歯周病の治療や予防のために一番必要なのは、歯と歯ぐきの境目につく歯垢を取り除くことで、歯ブラシの毛を歯ぐきに当てなければ、そこの歯垢は落とせません。

なので、毛先を遠慮無く歯と歯ぐきの境目(歯ぐき)にもしっかり当てることのでき、かつ、硬めの歯ブラシよりも弊害の心配が少ないテペ歯ブラシのやわらかさ(エクストラソフト)は、「理屈」ではとても歯周病予防や治療をすることのできる歯ブラシだと思います。

 ただ、「感覚」では、使い慣れた歯ブラシの硬さ、「歯垢を掻き取る感触」も欲しいなと思います。

 これは患者様自身の今まで培ってきた感覚なので、簡単に切り替えが出来るかというと、難しいかも知れません。

 磨いた後には、エクストラソフトで毛自体が柔らかいのに、高密度植毛のため毛の本数が多く、その分何度も歯や歯ぐきが擦られることになるため、柔らかさのわりには歯垢が取れている感じはしたのですが、
一方どこかで、すぐ歯間ブラシをしたい、歯の方も「しっかり磨きたい」という感じも残りました。

 テレビ 「マツコの知らない世界」(『マツコの知らない世界 歯ブラシの世界 ①「歯ブラシ」紹介』)で、マツコさんが、
 テペ歯ブラシはペンを持つように持って力を入れないで磨く、と聞いて、
「私ら世代は(もう少し力を入れて磨くことに慣れているので)無理です~~。磨いた気がしない。」と言っていたのですが、本当に多分それが、多くの人の感じるコメントで、

私の個人的な感覚でも、最初は、Tepeのエクストラソフト 1本で磨くのでは物足りなく、他にも歯ブラシを使って磨き、2本使いのうちの1本として使うのがいいかなと思いました。

「歯周病治療、または歯周病予防にとてもよさそう」と思う知識と、
「もう少し毛に硬さのある歯ブラシも併用して磨きたい」と思う感覚があった、という感じです。

 ただ、硬すぎる歯ブラシを歯ぐきに当てすぎることは、歯ぐきの退縮などをまねく危険もあるので、歯周病治療などで、歯ぐきに毛先を当てて歯垢を落として頂くという目的からは、エクストラソフトを使うメリットは大きいと思いました。

 さて、ちょっと余談になりますが、私は今回、セレクトコンパクト(主に女性用、中くらいの大きさ)で歯を磨いた際、これが女性にはジャストサイズ。患者様にもこのサイズでお勧めする。と思ったのですが、その後、コンパクト(主に男性用の大きいサイズ)のエクストラソフト(超やわらかめ)歯ブラシを使ったところ、

 正直言って、「楽」。(笑)
(ジャストサイズではなく、プロとして患者様にお勧めするか、と言われると微妙なのですが、)
毛が超やわらかめなのこともあり、他の部分に当たることなどがほとんど気にならず、またブラシ部分が台形状になっているのですが、これが使ってみると実に絶妙な形で、大きくてもなぜか隅々まで磨けてしまう。

という、私自身もよく、「大きめな歯ブラシは、奥歯まで届かないので、小さめのもので磨きましょう」と言っていた教科書どおりようなのセリフとは、ちょっと違う結果となりました。

 確かに、私のジャストサイズはセレクトコンパクト(中サイズ)。
全体的に隅々まで磨きやすく、特に一番奥の歯は、セレクトコンパクトの方が磨きやすい。
セレクト(大サイズ)はそこを少し意識して磨かないといけない感じはするのですが、きちんと意識して磨けばセレクト(大サイズ)でも充分に磨けます。
超やわらかい毛が、歯ぐきに当たり、マッサージにもなる感じがします。

歯ブラシで大は小を兼ねる、という考えは、歯科衛生士の教科書にはなく、
むしろ小さめの歯ブラシで奥歯隅々を磨きましょうという感じです。
また、私自身も今まで、大は小を兼ねる歯ブラシに出会ったことが無く、ある程度小さい歯ブラシでなければ隅々までは磨けない、と思ってきました。
 昔は大きいサイズの歯ブラシも見た気がするのですが、最近は、大きい歯ブラシ自体少なくなったように感じ、セレクトは、私自身が久しぶりに見る「大きい歯ブラシ」です。

 日本の歯科用の歯ブラシで大きめの物をみることは、今は少ないと思うのですが、
 世界は広い。
いろいろな国や場所で、いろいろな物が考え出されるんだな~、と感じる一本になりました。


スウェーデンで約8割が使用する 「Tepe (テペ) 歯ブラシ」使用所感。

 予防歯科の先進国、スウェーデンで、人口の77パーセント以上が使用しているという歯ブラシ、
(80歳で残っている歯の平均は、日本約8本なのに対しスウェーデンは約25本。 虫歯も日本の半分近い数です。)
Tepe(テペ)歯ブラシ、を使ってみました。

きっかけはテレビ「マツコの知らない世界」の「歯ブラシの世界」という回で取り上げられたこと。

スウェーデンの方の約8割が使用。世界60カ国ほどで販売。
結構期待して取り寄せました。
(「マツコの知らない世界」では、こちらの歯ブラシもお勧めしていました。 『世界の名品。 「バトラー#211」』

 まず、さすが外国製品?。
包装が透明袋のみ。
ちょっとした小箱や、透明なプラスチックケースの中にしっかりと入っている日本の歯ブラシを見慣れている私としては、ちょっと驚き。
(ホテルの歯ブラシぐらいしか、この包装は見たことがない。(笑))
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テペ歯ブラシの大きさは3種類。
「セレクト、セレクトコンパクト、セレクトミニ」。
分かりやすく言うと「大、中、小」で、男性用、女性用、子供用というところです。
毛の硬さも3種類で、
「エクストラソフト、ソフト、ミディアム」。「超やわらかめ、やわらかめ、普通」です。

今回購入したのは、テペの「セレクトコンパクト」。(大きさ「中」、女性用)の、
「エクストラソフト、ソフト、ミディアム」の3種類の毛の硬さを、それぞれ各1本ずつ。と、

それから、テペの「セレクト」(大きさ「大」、男性用)のエクストラソフト(超やわらかめ)を1本。

 私は女性なので、「テペ セレクトコンパクト」の大きさでオーケーかと思われましたが、一応勉強のために「セレクト」も1本購入した、という感じです。

 上から、テペの「セレクト エクストラソフト」(大、超やわらかめ)
「セレクトコンパクト エクストラソフト」(中、超やわらかめ)
「セレクトコンパクト ソフト」       (中、やわらかめ)
「セレクトコンパクト ミディアム」   (中、普通)

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柄の下の方に「コンパクト」と「やわらかさ」は書いてます。

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 さっそく使ってみます。

持ち手(柄の部分)は驚くほど厚みがあって幅がある。
子供やお年寄りなど、細い柄が持ちにくい方にも、持ちやすいように作られているかのような柄です。
そして持ち手が太いのに、ネック部分が細く長く作られているので、奥歯を磨くときにも、その太さが全く気にならずに奥まで届いて口の中を磨けます。

実はこの形、テペ社が、自信を持っている人間工学に基づいた「持ち手の形」で、全てのテペ社の歯ブラシに共通の形です。
子供用も大人用も、柔らかさの種類にも関係なく全て、この「柄」が採用されているそうです。

厚み、横から撮ってみました。
テペ セレクトとセレクトコンパクト。(うすピンクが「セレクト」)
確かに柄は同じ形。

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 またブラシ部分は、ブラシヘッドの先端が細くなった台形状で奥歯に届きやすくなっています。
歯科用歯ブラシで奥歯も磨きやすいように、ブラシ部分を小さく作ってある物がたくさんありますが、テペは、この形(台形)で、奥まで容易に届くように工夫されているようです。

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 さて、セレクトコンパクトのエクストラソフト。歯ブラシ使用の最初の感想、
「何て自然な、磨き心地。」

ごしごし磨く感じは全くありません。

これは、歯ぐきに優しい。
そして、歯ぐきにいい。

 私は機械的な刺激で、歯の表面についた歯垢を擦り落とすことばかり考えていましたが、そういうブラシとは一線をかくす、歯ぐきのための歯ブラシ。
歯周病の方、歯周病を気にされる方にいいと思います。

 歯科衛生士は、ブラッシング指導の時、
「力はいらないので、力を入れないようにして、歯ブラシで磨いて下さい」とよく言うのですが、
これは、最初からブラシの毛が柔らかく、少し力が入ってしまっても、歯ぐきを傷つけにくくなっています。

 いくら、「力を入れないで磨いて下さい」と言っても、頭で思うのと、実際の感覚は違うので、どうしても、力が入ってしまうもの。

これなら歯ブラシの毛の特徴(柔らかくしなやか)で、力の入れすぎも軽減してくれそうです。

 

 歯科医師にもいろいろな考え方の先生がいます。
歯周病の患者様が歯を磨くとき、血がでるのは当たり前、とにかく、歯垢が取れるように磨いて。
という先生もいらっしゃいますが、

私の歯科衛生士学校学生時代、
「歯周病の患者様、磨いて血がでてきたら、どんどん磨いてというのはやめましょう。
私の歯科医院では、必要以上に出血しないように、丁寧に磨いてもらっています。」とおっしゃっていた、先生の講義を思い出しました。

 もうかなり昔で、インターネットもなく、外国製の歯ブラシも今のように出回っていなかった頃で、歯周病の患者様に調度良い歯ブラシの毛の柔らかいものがなく、絵筆のようなものを代用して磨いている、という話をお話されていたことがあります。

 もちろんこのエクストラソフトは絵筆に比べると、ずっと弾力があり、しなやかな硬さがあって、まったく別物の感覚ですが、(絵筆の柔らかさはなく、歯ブラシとしての硬さがあります。)

もし、この歯ブラシがあったら、というか、今、この歯ブラシ、先生のお気に入りになっているかな?
とちょっと想像してしまいます。

  歯をごしごし磨いてきた方に、エクストラソフトを急にお勧めすると、柔らかすぎて物足りないと思われそうですが、歯科衛生士として、歯ぐきのことを考えるといいと思います。

 柔らかく抵抗感があまりないのですが、高密度植毛のため、沢山の毛が歯を擦る結果となり、磨き終わった後、ブラシの柔らかさの割りに、意外にすっきりとしています。

 

さて、続いて歯ブラシの硬さを変え、「ソフト」で磨いてみました。

「エクストラソフト」と「ソフト」そして、「ミディアム」もですが、毛を指先で触ると硬さが違うのが分かります。
当たり前ですが、「ソフト」の方が、「エクストラソフト」よりもしっかりしています。

「歯を磨く感覚」を取り戻す気分ですが、エクストラソフトのような安心して歯ぐきに当てていい感じはもう薄いです。
歯周病の進行の度合いで、重症の人は「エクストラソフト」、そうでない人は「ソフト」、と使い分ける、と言いたいところですが、
日本人の8割以上が歯周病にかかる、予備軍だと考えると、私の個人的使用感では「エクストラソフト」に一票。
 柔らかい歯ブラシで少し丁寧に時間をかけて、歯と歯ぐきの間を磨いて頂きたいと思います。
ただこれは人それぞれの感覚なので、歯ぐき専用のような柔らかい歯ブラシになじめない方には、いいと思います。

 

 今、歯周病にかかっていない方も、
歯周病には、「予防」がききます。

ぜひ、歯と歯ぐきの間、歯垢を取るように磨いて下さい。
「エクストラソフト」で「バス法」がいいと思います。
(こちらに「バス法」書いています。『8, 前半 『歯周病予防』のためのブラッシング指導。ぜひ受けて頂きたいので、その様子を書いてみました。』

 

更に、つづけて「ミディアム」。
しなやかな弾力のある歯ブラシで、さすが歯科用歯ブラシ、きれいに磨けそうです。

他のメーカーの歯科用歯ブラシと比べると、柔らかめの感じですが、
やはり、歯ぐきのことを考えて作られているのかも知れません。
このくらいの硬さで、歯も歯ぐきの方もしっかり磨け、毛自体のもつ弾力もあります。
「エクストラソフト」が柔らかく、物足りなさを感じた人も、この硬さになると満足できるかも知れません。

とはいえ、Tepe(テペ)自体、毛を柔らかくし、歯周病を意識して作られた製品という感じがしました。
毛を柔らかくし、かわりに?高密度植毛で沢山の毛で磨かれることによって、歯垢が落とされる、というのは、最近増えてきた歯ブラシの形だと思います。
歯科用ブラシでも、Tepeよりかたい使い心地のものがたくさんあるので、それに慣れている方は、始め違和感があると思いますが、歯科医師にもTePe推進派は沢山いらっしゃり、歯科医院のブログで推奨されている記事を良く目にします。

 

さてさて、今回はこの後、
テペの「セレクト」(大きめ、主に男性用)も使ってみました。
硬さは「エクストラソフト」です。

いやいやこれがさすがに大きい。
セレクトはセレクトコンパクトの、二回りぐらい大きくなる感じです。

ブラシ部分の大きさ、自分で測ったので誤差があると思いますが、
セレクトは、縦約22㎜、幅一番狭いところで約5㎜、毛の長さ約10.5㎜程。
セレクトコンパクトは、縦約20㎜、幅一番狭いところで約4㎜、毛の長さ約9㎜程。
でした。

上(薄ピンク)が「セレクト」。
下(濃いピンク)が「セレクトコンパクト」。
どちらもエクストラソフト。
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 さすが男性向き? というところですが、先端が細くなっているので、比較的奥歯にも届きやすいです。

やはり女性の私には大きくて、「セレクトコンパクト」がジャストサイズだと思いました。

 さて、私の個人的な感想は以上です。

あとはよく、商品紹介に載っているTepe(テペ)特徴について。

 Tepe(テペ)歯ブラシは、Tepe社と、スウェーデンの歯科大学、多くの歯科医師と歯科衛生士が携わり開発されました。
 その特徴は、
・ 人間工学から考えられた、独自のデザイングリップ(柄)。
・ 奥歯に無理なく届く、長いネック。また、先端を細くした台形型のブラシヘッド。
・ 歯垢除去を容易にする高密度植毛。
・ 毛先は、独自の特殊製法による、歯と歯ぐきに優しいラウンド(丸い)加工。
・ 最高級のナイロン毛を使用。
・ 自社工場のみの生産で徹底した品質管理。

ということだそうです。

気が付けば長い記事になりました。
スウェーデンの多くのかたが愛する歯ブラシ。
とても有名な歯ブラシです。
歯周病が心配な方に、貴重な一本になりそうです。


● Tepe(テペ)歯ブラシについては、こちらの記事にも、違う角度から見た私の所感をかいています。 『Tepe 歯ブラシ所感記事』

● テレビ「マツコの知らない世界 歯ブラシの世界」で取り上げられた歯ブラシ、デンタルグッズをまとめた記事はこちらです。

・ 『マツコの知らない世界 歯ブラシの世界 ①「歯ブラシ」紹介』

・ 『マツコの知らない世界 歯ブラシの世界 ②「歯を白くする歯磨き粉等」の紹介』

 


【カラー指定不可】【お口が大きな方や男性向き】高密度植毛なのでしっかり磨けるクロスフィールドTePeテペセレクト歯ブラシ

「やわらか歯間ブラシ」 小林製薬

やわらか歯間ブラシ 小林製薬株式会社 (試供品)
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たまたま行った歯科医院で、

「ご自由にお取り下さい。(一人3個まで)」

と書いていたので頂いてきました。

 ただ、これは歯科医院用ではなく、市販品。
袋の裏に「ドラックストアー、スーパー、ホームセンターで発売中です」と書いてあります。
(宣伝のために置いてあったのかもしれません。)

 この商品の最大のウリは、
「金属を使っていない  ゴムタイプだから歯ぐきにやさしい」。

さっそく使ってみます。

 これは…

  歯間ブラシとは、ちょっと別物の感覚です。

まず、歯間ブラシの「毛」が、上下左右の4方向にしかついていない。
(普通は360度、ナイロン毛が付いています。)
なので、歯間ブラシの毛でブラッシングして歯垢を落とす、という感じは少ない。
毛自体もシリコンで出来ていて柔らかめです。

そして、一番奥の歯と手前の歯の歯間には、入れづらい。
真っ直ぐなストレートタイプで、折り曲げができないタイプなので、前歯向きです。

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この「やわらか歯間ブラシ」は、SSS~Sサイズ、SS~Mサイズ、M~Lサイズと種類があり、
その他に、奥歯用の、「やわらか歯間ブラシL字」があります。(2013年8月)、奥歯を磨きたい方は使い分けが必要かもしれません。

やはり素材の違いが大きく、ブラシというよりは、まさにシリコン。
キュッキュッと音がなります。

 歯科でいうところの、いわゆる歯垢を落とすために考えられた専門的な「歯間ブラシ」とは異なりますが、そこは市販品。
アイデア勝負の感があります。

 専門的な?歯間ブラシの欠点である、
使用しているときに、金属のワイヤーが歯ぐきに刺さって痛い思いをすることが多い、というところを、
これはカバーしていて、金属を使っていないので、歯や歯ぐきにたいする当たりがやわらかいです。
(芯になる白い部分にはプラスチック。その上に青色のシリコンで先端を覆い、毛を作っています。)

 歯科で歯垢を落とすという観点からみると、歯間ブラシの「ブラシ」に対するこだわりが欲しいところです。
細かい部分の歯垢を落とすということが歯間ブラシの目的とすると、あまり取りきれない部分があると思いますが、
市販品でそこに強くこだわらないとすれば、たしかに「ワイヤーが歯ぐきに刺さって痛い」という部分は、使いやすくされていると思います。

 

 「歯間ブラシ」という概念にこだわらず、どちらかというと爪楊枝てきに、歯の間の食べカス等に使用するには、歯ぐきに優しくて使いやすいと思います。

ただ、爪楊枝と違い、芯は細いプラスチックで、強度がなく、力がかかると先が曲がるので、
負荷をかけてはじくように使うことは不可です。(ダジャレになっちゃいました。(^^;))
あくまでも歯と歯の間に挿入して、そこの汚れを取る感じです。

  歯ぐきのマッサージをするものとして、「デンタルピック」というものがありますが、
(歯と歯の隙間に合わせた三角形の爪楊枝のような形で、主に歯ぐきをマッサージする目的で使われます。日本ではあまりメジャーではありませんが、外国などではよく使われるところもあるようです。)
形状を三角にすると、そちらの方に重宝しそうなイメージです。


 今現在、歯ブラシだけで磨いている(歯と歯の間の清掃具を使っていない)方などには、当たりも柔らかくて、優しい使い心地。

ワイヤーだと、どうしても先が曲がって使いづらいことがあるので、そういうことで面倒くさくなり、歯間ブラシを全く使えない、などという方は
ワイヤーよりも先も曲がりづらく、当たりも柔らかく、手軽にマッサージ的に使いやすいので、意外にハマってしまうかもしれません。

・「やわらか歯間ブラシ」 小林製薬 については、こちらの記事にも、違う角度から見た私の所感を書いています。
 「やわらか歯間ブラシ」 小林製薬 2

(3)「保険と保険外の違い」、の基礎知識。

 現在、保険治療だけを行って、患者様を診ようとした場合、
歯科医師一人が一日に何十人か患者様を診療しなければ採算が合わず、理想とされる1日7,8人からは大きくかけ離れる、と聞いたことがあります。

 この理想とする人数については歯科医師の先生それぞれに違いがあるので正確ではありませんが、

現実に、保険診療を主に行い、それで採算を合わせようと、一人一人にかける診療時間を短く、一日に多くの患者様を診るようにして回さなくてはなりません。
現在、歯科の健康保険診療の値段はかなり低く設定してあり、採算を合わせるためにどうしてもそうなってしまうそうなのですが、

ここに、保険外(自費)の治療が多く入ると、その儲けで歯科医院自体が潤い、1日に診る患者様の数を減らすことが出来るようになるため、一人一人の患者様にかけることの出来る「時間」が増えます。
 その時間が、患者様の将来にわたっての口の中の治療計画だったり、ベストと思われる治療方法(ブラッシング指導なども含め)だったり、患者様の納得できるように、説明する時間(カウンセリング)に回されたり、
また患者様側の様子や本心(この歯をどうして欲しい、などの希望)を聞き出し、患者様の理想とするニーズに応え満足できる治療をする治療体制を作り出すことにつながる利点もあります。

 歯科医院の多くが「保険」と「保険外」の両方の治療を行っていますが、これは、もちろん金銭面で潤うということもありますが、治療内容としても「保険」でできる範囲の治療を理想としている歯科医師は少なく、「保険外」のものも使って治療した方が、よりよい治療ができると考えている歯科医師の方が多数派なのだと思います。

 その極端?なところでは、

「保険点数に左右された治療ではなく、患者様一人一人に自分の理想とする治療がしたい」等から、保険医ではなく、「自費専門の歯科医院」を開院される歯科医師の先生もいらっしゃいます。

 この「自費専門の歯科医院」。
 保険では適用されない範囲も関係なく、その歯科医師が理想と思われる治療をしていることが多いので、
将来にわたって長く口の中を考えてくれる治療を歯科医師が考えてくださったり、時間をかけてカウンセリングをして納得した治療が受けられる所が多い、などが特色だと思いますが(それぞれなので、一概に言い切れませんが)
やはり、治療費が高額。(治療費の全てが自費)
セレブでなければ、とても通えません。

 ただ今は、いろいろな情報があり、現在の保険治療に納得できない患者様も多いようで、
ネットで調べると、けっこう多く、見つけることが出来ます。

 またそこまででなく、今、最も一般的なのは、
保険医の歯科医院で、自費の治療もしているという歯科医院だと思います。

 保険で虫歯の治療を行った後に、被せ物の歯(クラウン)などを「保険の物にするか、自費の物にするか選んでください。」
と言われたことは、多くの人が体験されたり、また、話に聞いたことがあるかもしれないのですが、

 保険で治療を行い、その中で歯科医師が必要と思われるところに「自費」を使ってもらう、 という方法です。  これを患者様が保険外(自費)で入れる、この自費率が高いほど、歯科医院としては儲かります。  ただこの儲けを、ただ「儲けた」で終わるか、
この余裕のできた時間で、患者様とコミュニュケーションを取りながら、希望を聞いてしっかり診察したり、カウンセリングしたり、ブラッシング指導の重要性をお知らせして、それを勧めたり、等、歯科医療の質の向上に活かすか活かさないかは、それぞれの歯科医院で差があるように感じます。

 個人的な体験談ですが、私は、主に保険で治療しているらしい歯科医院で、
自費の被せ物(セラミックのクラウン)を入れてもらったところ、 自費の被せ物は丁寧に入れてくれましたが、その後のケア(ブラッシング指導)の重要性についてあまり言及がなく、とても残念に思ったことがあります。

 歯科衛生士で、自費の被せ物をして治療した後に、どのようにブラッシングしていけば、その歯を長く持たせることが出来るか、プラークコントロールの重要性について、知っていますが、
 自分は歯科衛生士だと、その歯科医院で言ったことはなく、
被せた後に、そこに使う歯間ブラシの大きさぐらいは、教えていただかないと、患者様としてもきちんとブラッシングが出来ず、せっかく入れた自費の被せ物の歯が長く持たない可能性が高くなるので、高い自費の被せ物を勧めるなら、自費のブラッシング指導もしっかり勧めて欲しいと思いました。(自由価格で一概には言えませんが、1回2500~3000円前後で、最初は数回(3回くらい?)受けてもらうことが多いでしょうか。)

 いくら高いお金をかけて治療しても、その歯を長く残せるかどうかは、
その後のそのケア(プラークコントロール)にかかっています。

 そういう情報をしっかり教えてくれるかどうかも、保険と自費(予防のためのブラッシング指導に保険はきかない)の差だと思っていたのですが、
それぞれの歯科医院で違う、というのも、また現実でした。

 保険と保険外、どちらを選択するかは値段的なものもあり、個人個人で変わってくると思いますが、
  ただ、ちょっと長い話になる健康保険の話、歯科医院で聞きづらい歯科医師の事情なども、知ると参考になるかな、と思い書いてみました。

 症状や治療について通われている歯科医院とよく話され、納得できる選択ができる参考になれば、と思っています。

次、この記事の続き記事になっています。
『自分に合った「良い歯科医院」選び。』

(前回の記事)
(1)「保険と保険外の違い」、の基礎知識。 『健康保険』

(2)「保険と保険外の違い」、の基礎知識。 『歯科医院』の本音と現実。

(3)「保険と保険外の違い」、の基礎知識。